図書館で見かけて、今更ながら数年前話題になった小説「火花」を読みました。
ページ数は184ページで、ハードカバーの小説の中では短めなので、比較的短時間で読めました。
ざっくり言うとお笑い芸人の話です。
セリフが関西弁で、慣れていないのでたまに文節を区切り間違えて読むのに苦労しました。
たとえば
「借金でかなっとんねん。」
を
「借金で、かなっとんねん。」
と区切って「??」となったり。
読んでみて
主人公が弟子入りする変人(に見える人)神谷さんのセリフが、なんだか心に刺さるようで刺さらないような。
主人公とその周囲の出来事がリアル感ありまくりで、又吉さんの本当の苗字はじつは徳永で、この話は本当にあったノンフィクションなのだと信じ込んでいました。
wikipediaやいくつかの記事で調べてみたところ、又吉さんの最初のコンビ名は「線香花火」だったり、神谷さんのモデルとなった人はいたりするけれど、完全実話ではないよう。
ちょっとがっかり。
実話じゃないなんて思えないリアルさだったから。
小説は嘘なんて
実話をもとに違う形で表現するのって、完全なファンタジーを創作するよりも、現実に引っ張られて難しそう。
私は経験したこと思ったことしか文章にできないので(このブログのように)、小説家ってすごいんだなあと思います。
西尾維新さんが小説家は嘘つきみたいなことを言っていたけど、ほんとにそうです。
まんまと騙されました。
騙されたままなのと、嘘であることを知ってしまうのって、どっちがいいんだろう…
私はおもにファンタジー小説を読むのですが、そのときはその架空の世界におけるリアルな出来事だと思って読んでいるから、現実世界とほぼ同じ世界を題材にされると混同してしまうのでしょう。
そういえば、三浦しをんさんの小説「風が強く吹いている」はアニメで見たけれど、最終回まで見た後、
「で、寛政大学ってどこにあるの」
と母に聞いて、
「そんな大学はない」と言われてびっくりしたことがありました。
創作と現実を混同しているというか、信じ込みやすいというか…
みなさんはこんな現象ないんでしょうか…?
でもリアルな小説が実話じゃなかったとしても、小説の出来事はそのお話の世界線に実際あったことなわけだし嘘ではない…?
まとめ
結論、小説読むのっておもしろいよねって話(?)でした。