日本一入場料が高い美術館として有名な、大塚国際美術館。
徳島県の鳴門の渦潮にも近く、観光候補にはなるものの、
「観光気分で行っていいの?」
「知識とかないけど楽しめるかな…」
「入場料分の価値を感じられるか心配」
と迷ってしまいますよね。
今回は、普段めったに美術館に行かずろくに知識もない私が、観光のノリで渦潮のついでに大塚国際美術館に行ってきたのでレポートしていこうと思います。
私の結論から言うと、行く価値あり!
なんと約6時間、ずっと見て回っていました。
思ったよりも楽しめた大塚美術館をご紹介します。
行った日:2024年8月1日(木)
公式サイト:大塚国際美術館|徳島県鳴門市にある陶板名画美術館
大塚美術館の魅力
大塚美術館は世界中の名画という名画を集め、規模は日本トップクラス。
モナ・リザや最後の晩餐、ムンクの叫び、ゴッホのひまわり、ピカソのゲルニカなど、誰でも知っているような有名作品もたくさん。
全て原寸大で展示してあり、やはり実際に大きい状態で見ると迫力が違います。
展示されている絵は全てレプリカですが、「陶板名画」といって、本物の絵の色や凹凸を陶器作りの特殊技術で忠実に再現されています。
物によっては額縁まで再現してあるものも。
また、
- 間近で見れる(柵がない)
- 触ってもOK
- 写真撮り放題
といったレプリカならではの魅力も。
劣化や色褪せがなく、当時の姿を永久的にとどめることができるため、今では実物を見ることができない絵も見ることができます。
見どころ
ここからは、実際に見ておもしろかったポイントをご紹介します。
受胎告知
展示は、作家ごとにまとめられているところと、時代やテーマごとにまとめられているところがあります。
個人的に興味深かったのが「受胎告知」だらけの一角。
大天使ガブリエルが急いでやってきて、マリアに神の子が宿ったことを伝える聖書のワンシーンで、たくさんの画家が同じ題で絵を描いています。
絵画も聖書も全く詳しくありませんが、画家によって構図や天使の羽、マリアの顔など表現のしかたがさまざまで、違いを見比べるのがおもしろかったです。
最後の晩餐
修復前と修復後の最後の晩餐が壁の両側に並んでいて、見比べることができます。
レプリカならではの展示で、両方同時に見れるのは世界でも大塚美術館だけ。
まちがいさがしのように、質感や人物たちの顔などが少し変わっている部分を見つけてはどちらが好みか決めるのも楽しいです。
サンダル
ルネサンス以前の絵を無尽蔵に眺めていると、人物は裸足が多いのですが、たまに不思議なサンダルを履いているのに気が付きました。
当時の人はこんなのを履いていたのか…?
絵が大きいからこそ気付ける細かいポイントです。
他にも、ただの脇役として描かれている動物が可愛かったり、独自の視点で色々と観察してみるとおもしろいです。
名画になりきる
美術館内にはいくつかフォトスポットがあるのですが、その中でもおもしろいのが「なりきりコスプレ」ができるコーナー。
絵の人物や物を再現した服や帽子が置いてあるので、自由に身につけて写真を撮ることができます。
私も「真珠の耳飾りの少女」になってきました。
動画モードにしたスマホをカメラ台に置いて、一人でポーズをとっていたため少々気まずかったですが…
家族や友人とならもっと楽しめそうです。
大睡蓮
モネの「睡蓮」4枚がなんと屋外に展示してあります。
直射日光を当てても劣化しない陶板だからこそ。
映えスポットの一つで、絵を背景に写真を撮っている人がたくさんいました。
周りには池が作ってあり、本物の睡蓮も咲いていました。
館内の冷房で体が冷えてしまったら、ここで暖まりましょう。
スクロヴェーニ礼拝堂
大塚美術館といえばシスティーナ・ホールが有名ですが、他にもたくさん遺跡や礼拝堂の再現展示があります。
その中で個人的に気に入ったのがここ。
本物の場所も知らないし写真ですら見たことがなかったですが、青がきれいで広さもちょうど良く、なんだか気に入りました。
午前中は入場したての人で地下3階が混んでいたので午後に見に行ったところ、誰もおらずじっくり見ることができました。
無料解説
決まった時間、場所でボランティアの方が作品を解説してくれます。
予備知識がないまま自分の純粋な心で作品を見ようと思い積極的な利用はしませんでしたが、最後の晩餐を見終わったあとちょうど解説ツアー一行がやってきたので混ざって聞いてみました。
知らないとわからない楽しみ方もあり、それはそれでおもしろかったです。
残念ポイント
絵に継ぎ目がある
大きな絵にはわかりやすい継ぎ目があります。
陶器なのでしょうがないですが、ちょっと興醒めです。
照明が絵に反射する
絵の写真を撮ろうとした時、絵に反射した照明が映り込んで絵がきれいに撮れないことがあります。
陶器なので反射しやすいのはしょうがないですが、照明を工夫できるんじゃないかと思いました。
まとめ
大塚国際美術館はこんなところ
- 世界中のたくさんの名画が原寸大で一度に見れる
初心者でも…
- 必ず知っているレベルの有名な絵もたくさん
- 絵は無数にあるので興味のわく絵や気に入る絵がきっと見つかる
- 独自の視点で観察するもよし、解説を聞くもよし
- 観光客向けのフォトスポットもある
これだけの絵を見放題で、レストランもあり、うまくいけば半日過ごせる、もはやテーマパーク。
そう思えば大人3300円も妥当な気がしてきませんか?
ちなみに事前決済の前売り券だと3140円になり、スムーズに入場できるのでおすすめです。
大塚国際美術館に向いている人
- 室内で涼しく観光したい人
- なかなか美術作品を見る機会がない人
- 観察が好きな人
大塚国際美術館に向いていない人
- 本物にこだわりがある人
- 微塵も絵に興味がない人
- 1時間程度で見たいと思っている人
- アクティブな観光をしたい人
以上、大塚国際美術館の初心者目線レポートでした。
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